「加茂の文化遺産を愛する会」、「加茂八景」の概要について
〜加茂の文化遺産を愛する会〜

港町加茂八景とは 北前船、北国船の往還織るがごとく栄えていた時代、庄内の富豪5人のうち3名は加茂にいたと言われます。その時代の面影残す町並みや歴史を語る寺社仏閣、風光明媚な加茂海岸と秀峰鳥海山の風景、高台からの眺望、加茂のシンボル赤灯台の景観、人と文化と物流の大動脈であった加茂古道等の加茂の価値と財産を再発見し、まちづくりに活かすために、新生加茂の文化遺産を愛する会が「未来に伝える加茂の宝」として選定したものです。(新生「加茂の文化遺産を愛する会」・長谷川芳男)

「加茂の文化遺産を愛する会」、「加茂八景」の概要について

 新生「加茂の文化遺産を愛する会」では、平成27年7月28日に第1回の総会を開催しました。

 昭和49年に発足した会は、「郷土の歴史を通して郷土愛を育てることを目的」として設立され、「加茂地区石像文化財調査報告書」や「加茂地区俗称地名調査報告書」など特筆できる成果をあげられました。

 その「第1ステージ」の財産を「掘り起こし」学びながら、今回、新たな「第2ステップ」として、学びの視点を「歴史性」と「未来性」に置き、「文化遺産を活かしたまちづくり活性化事業」として、当面「景観・食文化・加茂古道」に重点をあてて、知恵を出し合い何かを創り出す面白さを追求し、面白さを共有するまちづくりの実践をしていきたいと活動しています。開設当初20人の会員が現在29人(女性6名、他地区5名)の会員となっています。

これまでの実践を紹介します。

【重点1 「加茂の景観の目利きになる」「港町加茂八景→コトおこしの実践」】

まちづくりは、「タンケン・ハッケン・ホットケン」から始まります。

 私たちは、8月から11月まで例会でワークショップを積み重ね、平成27年12月13日の例会で「港町加茂八景」(確定段階)を選定しました。加茂地区市民作品展でその結果を発表します。多数の方々からご覧いただいて、コメントをいただきたいと思います。そのご意見を踏まえて「港町加茂八景」の決定にしていただきたいと考えています。

 「港町加茂八景」を活かした「まちづくり」の「コトおこし」(イベント)のアイディアも是非お寄せ下さい。

【重点2 「加茂の里海・里山」食材の可能性を探る】

 鶴岡市加茂は、「地理性」からみると加茂海岸・加茂山系という恵まれた「里海・里山」があり、くらしの中で作られてきた「加茂の食文化」があります。

 ワークショップで「お勧めうめもの候補リスト」を作成し、食材研究開発をしていこうとしています。

『実践1 「和くるみの里 加茂」の「加茂おにぎり」の開発』

 「まちづくりの活性化事業」は、「各家庭から」という考えのもとに、「わが家のおにぎりづくり」を通じて、まちづくりの意識を高めていきたいということで、「和くるみ(おにぎり)」を使った「加茂のおにぎり」についての試作づくりの実践をしています。

〜なぜ「和くるみ」(おにぐるみ)なのか?〜

 その訳1:加茂の里山は、沢が多くオニグルミにあった環境で沢山自生している

 その訳2:くるみに期待される効果や効能が22も紹介され、今、注目されている

 その訳3:ネット通販で、取り分け山形県と新潟県産が高額で販売されている

 なので、「和ぐるみ」は、加茂の里山の価値・財産・誇れる食材であり、「和くるみの里 加茂」というイメージにもつながるものです。

『実践2 加茂の里海の旬を食する7種類の海草・貝汁』

〜選ぶときのキーワードは、「加茂らしさ・うまい・安い・手に入れ易い」です〜

仮称「加茂のレインボー汁の食材の中間まとめ」

 有望な食材:①あおさ ②わかめ ③もずく ④いげし ⑤めかぶ ⑥にしがい

 期待感のある食材:①ぐみけ ②つぶけ

 今、注目されている食材:①ぎばさ(アカモク)山形県では「ギンバソウ」

『実践3 加茂の里山の味覚・7種類のみそ』

仮称「加茂のレインボーみそ」の食材の中間報告

 有望な食材:①ばんけみそ ②うめみそ ③くるみみそ ④きくみそ ⑤さんしょみそ ⑥あけびみそ

 期待感のある食材:①ふきみそ ②みょうがみそ

 可能性を探ってみたいみそ:①もうそうみそ ②はまなすみそ

この実践の方向性について

 これからの1年間、「熟成」させていく

 → 各家庭で料理方法も含めて楽しみながら実作研究(ワークショップ)を積み重ねながら確定していく。「レインボー塩」の挑戦も。

実践1〜3を「コトおこし」のときの仮称「加茂おもてなし昼食会」などに活かしたい。

【重点3 「加茂の歴史的・文化的遺産の加茂古道現地調査」】

「加茂古道」と言っても、「岩倉道」をはじめ加茂と大山・馬町・菱津をつなぐ道は沢山あります。

 私たちの会では、加茂と大山をつなぐ人と文化と物流の大動脈であった「加茂古道」(特に、鉄門海と鉄龍海が開削した道)を古文書資料や嶋屋さんの資料と加茂古道地図・石像文化財等を関連づけて、平成27年11月21日に会員現地踏査研修をしました。

 平成27年3月8日(火)の3月例会で「加茂古道を歩こう会」の持ち方について、ワークショップを行います。

 その例会を受けて、愛する会としての初めての「コトおこし(イベント)」を3月下旬から4月上旬ころに実施する予定です。「加茂古道を歩こう会」の詳細が決まり次第、ご案内致します。